自治体まちづくり学シリーズ❺

自治体の公共交通政策

—自治体の地域公共交通政策の実態と取組—

上山肇:編著
柴田佳大・寒河江朋之・北崎篤司:著
御正山邦明・鈴木健史・小西英明   
本体2,000円+税:定価
2025年10月10日発行
自治体の公共交通政策
【内容紹介】
 住民の移動権を守る交通政策について、地域公共交通計画の位置付けや地域循環バスの政策、運転手不足・住民対応・不採算などの課題、シビックテックの活用、今後の展望などを自治体・事業者の両者の担当者がわかりやすく執筆。

【目 次】
はじめに

第1章 “地域循環バス”とまちづくり
 1.1 地域公共交通計画(総合交通計画)の都市マスタープランにおける位置付け—交通施策の具体化—
 1.2 地域循環バス導入の経緯と政策(運用・運営)の実態
 1.3 今後の展望

第2章 東京都内の地域循環バスを取り巻く環境の変化と持続可能性—2019年と2024年を比較して—
 2.1 地域循環バスを取り巻く社会情勢の変化について
 2.2 地域循環バスの運行実態の変化
 2.3 これからの地域循環バスの持続可能性

第3章 世田谷区の公共交通政策
 3.1  世田谷区の公共交通の概況
 3.2  世田谷区の交通計画(交通まちづくり基本計画・地域公共交通計画)
 3.3  交通まちづくりの実態と今後の可能性

第4章 自治体における公共交通の取り組みと今後のあり方について—コミュニティバスに続く今後の公共交通—
 4.1  近年の公共交通事情
 4.2  都内自治体の公共交通の取り組み
 4.3  コミュニティバスに続く今後の公共交通

第5章 バス事業者による交通まちづくり
 5.1  バス事業の現状に至る道—規制緩和からポストコロナまで—
 5.2  国際興業の実施してきた施策、果たしてきた役割について
 5.3  バス事業の今後—地域の公共交通を担う人たち—

第6章 市民の技術で拓く未来の交通システム— 3Dデータ活用におけるシビックテックの役割と低コスト・調整機能の重要性—
 6.1  3Dデータ活用の現状と基盤整備
 6.2  シビックテックの事例とその可能性
 6.3  地域課題解決における実践と展望

おわりに


【著者紹介】

上山肇(カミヤマハジメ)

 法政大学デザイン工学部都市環境デザイン工学科、法政大学大学院地域創造インスティテュート教授。法政大学地域研究センター兼担研究員。千葉大学工学部建築学科卒業、千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(工学)。法政大学大学院政策創造研究科博士課程修了、博士(政策学)。
 民間から東京都特別区(江戸川区)管理職を経て、現職。行政では都市計画、まちづくり、公共施設建設等を歴任。江戸川区街づくり基本プラン(都市マス)・住まいの基本計画(住マス)改定検討委員会副委員長、江戸川区新庁舎建設基本構想・基本計画策定委員会委員長 他。現在、江戸川区新庁舎アドバイザリー会議会長、小金井市まちづくり委員会委員長、岡山県鏡野町都市マスタープラン・立地適正化計画策定委員会委員長、静岡市商業振興審議会アドバイザーなどを務める。一級建築士、建築基準適合判定資格者。

柴田佳大(シバタケイタ)

 東京都板橋区都市計画課主任。埼玉大学工学部建設工学科卒業。大学では、岩盤力学を専攻し、高温環境下における堆積岩の一軸クリープ試験によるせん断ひずみの数値解析について研究。大学を卒業後、東京都板橋区に入庁し、区立公園における改修工事・維持管理業務を3年間担当したのち、区道の監察業務の経験を経て、2023年4月より都市計画課にて、区の公共交通政策のうち、コミュニティバス運行事業やエイトライナー促進協議会を担当しながら、区内の公共交通の利用促進活動に従事し、都市基盤行政においては、都市計画道路や都市計画公園等における都市計画法第53条許可申請業務を担当。

寒河江朋之(サガエトモユキ)

 東京都世田谷区土木部土木計画調整課主任。日本大学大学院理工学研究科社会交通工学専攻博士前期課程修了、修士(工学)。技術士(建設部門:都市及び地方計画)。1級土木施工管理技士。世田谷区へ土木技術職として入庁後、工事第一課において道路等の維持管理、工事監督や、道路等の設計・積算業務を担当。その後、交通政策課において連続立体交差事業の用地処理業務や、交通まちづくり基本計画の改定(中間見直し)、地域公共交通計画の策定、地域公共交通活性化協議会の会議運営、コミュニティバス、交通事業者との各種連絡調整、エイトライナー・区部周辺部環状公共交通に係る調査研究などを担当し、2025年4月から現職。

北崎篤司(キタサキアツシ)

 東京都世田谷区道路・交通計画部交通政策課係長。日本大学理工学部土木工学科卒業。世田谷区役所へ土木技術職として入庁後、工事第一課において道路、交通安全施設等の維持管理、工事監督や、道路等の設計・積算業務を担当。その後、世田谷総合支所街づくり課にて都営下馬アパート周辺地区地区計画、および世田谷区街づくり条例に基づく地区街づくり計画、補助52号線沿道若林・梅丘・豪徳寺・宮坂地区地区計画、および地区街づくり計画、東京都建築安全条例に基づく「新たな防火規制」の区域指定(都営下馬周辺地区、経堂二丁目、三丁目及び 宮坂三丁目)など街づくりに関する業務を担当。交通政策課では東急大井町線・東横線の連続立体交差事業に向けた調査・検討業務や、ホームドア等のバリアフリー施設整備、エイトライナー・区部周辺部環状公共交通に係る調査研究を担当。

御正山邦明(ミショウヤマクニアキ)

 東京都板橋区土木部管理課主査。法政大学地域研究センター客員研究員。法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了(政策学)。宅地建物取引士。板橋区都市整備部都市計画課では課長補佐として、交通政策や都市基盤に関する業務を担当。

鈴木健史(スズキタケシ)

 国際興業株式会社 運輸事業部担当部長。総務部人事課、経営管理室管理課、運輸企画室企画課、運輸事業部運行課を経て、丸運十和田運送株式会社、公益社団法人日本バス協会に出向。復帰後、現職。乗合バス部門の中期計画・年度計画の作成及びフォロー、施策の立案等に携わった後、運行管理全般を管理する部署にてダイヤシステムやバスロケーションシステム等の管理・運用、ダイヤ改正や路線再編等に取り組む。
 日本バス協会出向中は、バス業界全体の要望を取りまとめて制度・予算・税制等に反映させる業務に従事しつつ、コロナ禍における事業者支援や、運賃改定の制度改正に注力。現在、練馬区・北区・さいたま市・戸田市・日高市の地域公共交通協議会委員。戸田市都市マスタープラン見直し検討委員会委員。運行管理者資格(旅客・貨物)、大型二種免許所持。

小西英明(コニシヒデアキ)

 株式会社WorldLink&Company 執行役員。大手ITソリューション企業にてマーケ ティング・新規事業開発に長年従事。現職では社会基盤や地域づくりに関わる実証事業コーディネートや地理空間ソリューション開発を統括しており、ドローンやロボットを活用した社会実装型の実証事業にも積極的に参画して いる。
 法政大学地域研究センターの客員研究員として、「まちづくりにおける情報環境整備(防災・災害時対応を主とした情報発信)のスキーム構築」に関する産学官連携の実証実験に参画。情報環境整備の観点から研究と実務を架橋し、地域社会の課題解決と新しい都市の姿を描き出す取り組みを続けている。また、日本の社会や自然を大切にする視点からも研究と実務をつなぎ、個人的には日本の自然環境保全にも強い関心を持ち、ICTや地域研究の知見を活かした新しい環境保全のあり方を模索している。